コラム03「オーガニック・コミュニケーション・ミックス論」のご紹介

論者:慶応義塾大学 井上哲浩 教授  紹介者:VM Lab 辻井良一

私達が、今最も注目するマーケティング学者の一人が慶應義塾大学の井上教授です。
その井上教授の展開する論理の中でも、一番分かりやすく一番示唆に富んでいるのが、クロスメディア時代のマーケティングコミュニケーション戦略を解く「オーガニック・コミュニケーション・ミックス論」です。

*とても分かりやすい、井上教授のレポートがあります。是非お読みになってください。
http://www.keiomcc.net/terakoya/2007/08/report54.html

井上教授の理論を超シンプルに言えば

1. 売り手都合の広告を、いきなり荒地にばら撒いてもブランドは根付かない。
2. 先ず、土に水と肥料をやり「耕しておく」ことが先決。(PRやプロモーションが先行すべき)
3. その上で、リーチの効くメディア(=TVなど)で、広告を打つのは「種をまく」行為と似ている。
4. まいた種を育て「実りを得つづける」ためには、さらに継続的に畑を世話することが必要。
5. そして、根付くために重要なもう一つの要素が、テーマの「ソサイアタル性」(≒社会共感性)だと。

情報の「受け手側」からの視点

広告代理店の都合で分けた「アバブザライン」「ビローザライン」は言語道断ですが、井上教授の説くコミュニケーション戦略の根本は、全てを、情報の「受け手側」からの視点で考えてゆかなければいけない、というところにあると感じます。

生活者が、ある情報を受け入れて自分の「知識」とした時、その情報を届けたものが、Brandの根付きに有効な「媒体」だったのだ。
さらに言えば、情報の「送り手」と「受け手」は、「対峙」する関係ではなく、生活のフィールドで「情報を共有」して「共生」するもの同士だと。

多様なメディアをいかに組み合わせ、さらに有機的に、 コンタクトポイントごとの適性に沿って絡み合せ・・・・ その場その場のコンテクスト(文脈)で生かすには・・・・・と、 堂々巡りをしていた私は、この「オーガニック・コミュニケーション・ミックス論」に触れて、 スキッと全てが腑に落ちた気がしました。

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